プロポーズを受け結婚することになったら、まず何をしますか?多くの人たちが婚姻届けを提出したり、夫婦で共に生活を始めたり、そして結婚式を挙げることを考えます。

結婚式や花嫁衣装に憧れをもつ女性は多いと思います。しかし結婚式には「お金がかかりそう」「準備がいろいろと面倒」など漠然としたネガティブなイメージをもつ人もいるでしょう。

ここからは、結婚式を挙げない人の主な理由と、結婚式を挙げなかったことによる後悔などを紹介します。

結婚をして夫婦となるスタートの時は一生に一度だけです。もしあなたが迷っているなら、漠然としたイメージだけで決めてしまうのはもったいないです。ぜひ、多くの意見や情報を集めてみることをおすすめします。

結婚は人生の大きな節目です。将来、後悔することのないようによく考えて決めましょう。

結婚式を挙げなかった人の背景と理由

結婚(入籍)をする夫婦のうちの約4割の人たちが結婚式を行っていません。いわゆる「ナシ婚」と呼ばれる選択をする人たちです。

ナシ婚の夫婦はいったい、どのような理由で結婚式をしないのでしょうか。結婚式を実施する人、しない人それぞれに理由があります。これからその背景や理由についてみていきます。

結婚式の実施率と挙げなかった人たちの実情

結婚式と披露宴を両方する人は全体の57.7%、結婚式のみ挙げる人は9.3%、披露宴のみ行う人は1.0%というデータがあります。つまり、68.0%が結婚式を実施していることになります。(結婚総合意識調査2016リクルートブライダル総研調べ)

結婚式をしなかった人の主な理由をみてみますと「費用が高い」「妊娠していたから」「恥ずかしい」「憧れがない」などです。

特に多くを占める「費用」や「妊娠」という背景をみてみますと、結婚式を挙げたくても仕方なく諦めたという実情がうかがえます。

結婚式を挙げないことのイメージ

結婚式を挙げるかどうかについては当事者である夫婦が自由に決められるものです。自分たちが良ければどんな選択をしたとしても大丈夫です。

しかし、中には「周りからどのように思われるかが気になる」という人もいるかもしれません。

そのような人は「結婚はするけれど結婚式は挙げない」という人がいた場合、周りの人がどのようなことを想像するか考えてみましょう。

まず多くの人が「金銭的な余裕がないのでは」「妊娠しているから」「古い慣習や儀式にとらわれない人」「人間関係でトラブルがあるのかも」などと推察すると思われます。

このように、何かしらの事情があると思われることはあるでしょうが、当事者であるあなたが気にしないのであれば何も問題はありません。

結婚式を挙げなかった後悔

結婚式を挙げるということは、とてもエネルギーが必要です。負担が大きく、面倒であることも事実です。実際に一生懸命、結婚式の準備をしているカップルの多くは強い思い入れによって、さまざまな困難を乗り越えているようにみえます。

ですので、そこまでの思い入れが見いだせない人は「別に結婚式はやらなくてよい」「価値がわからない」と感じるのは無理のないことです。

では、実際に結婚式を挙げなかった、挙げられなかった人は具体的に何を後悔しているのでしょうか。リアルな思いを参考にしてください。

結婚式をしないとなぜ後悔するのか

・記念・思い出になるため

友人の結婚式・披露宴に出席したときに「一生の思い出なのだから行えばよかった」と後悔する人が多いようです。

・親孝行になるため

友人の結婚式で両親の涙を見ると「やっぱり結婚式はいいものだなあ」と感じたり、自分の親に華やかな姿を見せてあげればよかったと後悔するようです。

・けじめや区切りになるため

「二人が夫婦になったのだということを改めて感じられる」「みんなの前で誓うと、より責任感がうまれる」などの意見があります。

・ドレスを着てみたかった

女性らしい憧れの思いをもつ人は多いです。非日常的な空間で美しい花嫁姿を身にまとうことは大きな喜びです。しかもどうせ着るなら、もっとも若く美しい状態で着てみたいと思うことでしょう。

ほかには、友人の結婚式・披露宴で楽しく感動的な体験をしたときや、きれいな姿で周りの人たちから祝福される花嫁を見たときに羨ましい気持ちになる人も多いようです。

また、子どもから「ママの結婚式の写真が見たい」などといわれたときに、せめて写真だけでも形に残しておけばよかったと思うこともあるようです。

本人たちの後悔は年々大きくなる傾向にある

先ほどみてきたように、結婚当初はただ「面倒」「恥ずかしい」「お金がもったいない」と思っていた人でもその後、人の結婚式に触れる機会を何度も重ねるうちに後悔がでてきます。

ですので、結婚式をしなかった後悔というのは年々大きくなっていく傾向にあります。

やった後悔よりもやらなかった後悔は大きい

多くの新郎新婦に接してきた中で、実際に「結婚式をするつもりはなかった」「恥ずかしいし、本当は乗り気ではなかった」という人がある程度います。

このような人たちが結婚式のあと、必ず口にするのが「やってよかった」という言葉です。準備がうまく進まないことも、パートナーと険悪になったこともあったけれど、本当に結婚式をしてよかったといいます。

やった結婚式に対して「もう少しこうしておけばよかったかも」ということはあっても、式を挙げたこと自体を後悔している人を見たことはありません。

心理学的に人は「やならなかった」ことに対しては時間がたつにつれて「やっておけば良い思いができたのではないか」と成功パターンを想像してしまうようです。

仮にやってしまって失敗したことは、そのときは後悔してもその傷はだんだん小さくなって消えていくものです。

あなたもきっと、愛するパートナーとの関係の始まりがあったはずです。勇気を出して声をかけたり、思いを伝えたり、思いを受け取ったり、大事な局面で積極的に行動したからこそ、今の関係があるのではないでしょうか。

迷うのであれば、ぜひ積極的に結婚式を行う選択をおすすめします。

結婚式をすべき最大の理由

ここまでは、後悔しないようにという消極的なポイントでみてきました。ここからは結婚式をする意義についてお伝えします。

結婚式・披露宴は誰のためものか

まず、結婚式と結婚披露宴を分けて考えてみましょう。このふたつは似ていますが、意味合いが少し違います。結婚式とは二人が結婚を誓い合う「儀式・セレモニー」です。そして、結婚披露宴とはお世話になっている人たちに「二人をお披露目し、食事でもてなし感謝を伝える宴席」のことをいいます。

つまり「結婚式」は新郎新婦と両親のためのもの「披露宴」は新郎新婦と親族、ゲストみんなのものといえます。

二度とない時間

結婚式を行わないと二度と顔を合わせることのない親族もいます。以前、結婚式の司会でお手伝いした友人がいます。その友人の家に遊びに行くたびに、結婚式と披露宴のビデオを上映してくれます。

夫の方は特に涙もろく、毎回涙を流しながらビデオをみて「この叔父さんはこの式のあとすぐに亡くなった」「おばあちゃんはこのときまだ歩くことができたから出席してもらえた」といいます。

この友人の場合、いわゆる「できちゃった結婚」で準備期間2か月であわただしく結婚式を迎えました。しかし、「このタイミングで結婚式をして本当に良かった」と涙しながら彼はいつもいいます。

時間は流れていくものです。人の命は有限です。そのとき、その場所でしか集まれない人がいます。そして、それが誰なのかは誰にもわからないことです。

ですので、事情はあるにしても「面倒」「恥ずかしい」「憧れがない」などの理由で結婚式・披露宴を行わないとしたらどうでしょう。もったいなくはないですか。

そして将来二人がさまざまな経験をして成長していくと、より後悔を感じやすくなるのです。無理をしてでも結婚式をした方がよい理由がここにあります。

結婚式をしないと離婚率が高くなるのか

入籍した夫婦が結婚式を「挙げたか」「挙げなかったか」によって、将来の離婚の確率がどのくらい違ってくるのでしょうか。このことについては明確な公のデータが見当たりません。

たとえ、離婚した人にアンケート調査を行って、結婚式をしていない割合が高かったとしても、本当に結婚式をしないことが離婚の原因になっていると、いい切ることは難しいです。

なぜなら、結婚式をしない人の最も多い理由が「経済的問題」にあるからです。結婚式をする・しないの問題以前に、そもそもこの経済的な問題そのものが離婚の原因になりやすいからです。

ですので「離婚しやすくなるから結婚式をするべきだ」ということは、いえるものではありません。

しかし、データ上の根拠とは別に、結婚式を行い多くの人たちにお祝いをしてもらう経験をしておくことは大切です。長い結婚生活の中で二人の間にいろんな困難があるかもしれません。

そんなときに、思い出いっぱいの結婚式の体験が安易に離婚を決めてしまうことへの抑止力になる可能性はあります。

派手に結婚式をしても別れる人は別れますし、結婚式をしなくてもずっと仲良くしている夫婦もたくさんいます。

最大のポイントはあなたとパートナーの幸せ

結婚式を挙げる、挙げないは一つの選択であり、どちらが良い悪いというものではありません。大切なことは自分たちが将来、後悔しないことです。

結婚式は勢いも必要です。いつでもできるといっても実際は難しいです。

過ぎてしまった時間を戻すことはできません。結婚から数年たって結婚式を挙げたとしても、もっとも若い状態で写真を撮りたかったなど、特に女性にはさまざまな思いがあると思います。

それに、多くの人たちが自分たちのために集まってくれて、笑顔でお祝いしてくれる姿を実際に目にすると感動しない人はいません。感謝の気持ちが生まれてくることでしょう。そして、何があっても「今日の感動を忘れずに頑張っていこう」という決意が自然に生まれてきます。

さまざまな情報を紹介してきましたが、あなたの価値観はあなたの中にあるものです。最後は自分の心に聞いてください。きっと答えはあるはずです。自分の幸せを優先してあげてください。それがいちばん正しい選択です。